オーストリア政府観光局公式サイトより借用
ザッハートルテあるいはザッハトルテは 、表面がつるんとしたチョコレートケーキのことだと思っているでしょ?
違うんだな、これが。
普通のスポンジだと思っていたケーキの土台は、実はバターとか卵がたっぷり使われた、かなりどっしりしたものだし、ツヤツヤのチョコレートがけは、実は食べてみるとザラザラでただのチョコレートを溶かしたものではないのです。
ザッハートルテのチョコがざらざらだろうがスムーズだろうがどうでも良くて、私はホテル・ザッハーの「あの」ザッハートルテが食べたい。
ザッハートルテが入っていた桐の箱。年季が入ってますね。中身はもちろん、ン年前にすでにお腹の中
ウィーンに行けば買えるし、DEMEL(デメル)というオーストリアのお菓子屋さんが日本にもあるので購入できますが、3.5号(直径約12㎝)で2000円。
は、高っ!(;^ω^)
それなら、作っちゃおう!
ところがこのザッハートルテ、本物の「ザッハートルテのレシピ」はザッハー家が所持していて、門外秘となっています。カギをかけて保管されているのだとか。
ザッハートルテを開発した見習いコックだったザッハー家の一人が、デメルで修行をしていた時にも作っていたらしく、だからデメルにもレシピだかメモだかが残っていたので「デメルのザッハートルテ」として売り出したそうですね。
ホテル・ザッハーは「それはうちのだ、売るのをやめろ」と言い、デメルは「何言ってるんだ、ザッハーのレシピがあるんだからいいじゃないか」とケンカしたらしいですが(^^;)、今はザッハーが正当な製作者という決着がついてます。
でもデメルも相変わらず作ってます(^^;)
というわけで、本物ザッハートルテの正式な作り方は不明ですが、オーストリアではこの手のトルテ(ケーキ)が普通に作られているので、より近いレシピを試してみます。
今回は、こちら。
「特選男の料理」さんのサイトにお世話になりました、ありがとうございます!
ザッハートルテのレシピ
【材料】18㎝の型
★土台
薄力粉 130g
グラニュー糖 100g
チョコレート 100g
無塩バター 100g
アーモンドプードル 30g
卵(M) 4個
ラム酒
アプリコットジャム
★コーティングのチョコレート(グラサージュ)
チョコレート 120g
水 80cc
砂糖 150g
ラム酒 5cc
【作り方】
①土台を作ります。柔らかくしたバターに分量の砂糖のうち80gを加えてクリーム状にします。倍くらいの量になるまでグルグル混ぜます。
すっごく時間がかかります。10分は普通かも?
んー、まだ砂糖のザラザラ感があるなぁ。でも疲れたから次へ(^^;)
②卵黄4つ分を加えて、ふわふわのクリーム状にします。
③溶かしたチョコレートを2、3回で加えて、もっと滑らかなホイップになるまで混ぜます。
③卵白4つ分を、ツノが立つまで泡立てます。逆さにしても落ちなくなったら、残り20gの砂糖を入れて、同一方向にぐるぐる混ぜて、きめ細かくて堅いメレンゲを作ります。
ツノ立ってます♪横にしても逆さにしても落ちません
砂糖を入れてグルグルしてます
これでメレンゲできあがり。実物はツヤツヤしてます
④メレンゲを、チョコレートバターのクリームに3回くらいに分けて入れます。
1回目はしっかり混ぜてしまい、あとの2回は泡をつぶさないように、下からすくい上げるようにさっくりと混ぜます。
⑤ふるった粉類を2、3回に分けて、切るようにさっくりと混ぜます。ねっちゃダメですよ~。
⑥紙シートなどを敷いた型に入れ、30㎝くらいの高さから2、3回落として空気を抜きます。真ん中だけが膨らまないように、ヘラで凹ませると良いです。
⑦180℃に熱したオーブンで30分、次に160℃で40分焼きます。
真ん中をへこませたつもりが・・・まるで「ザルツブルガーノッケルン」のようなカタチ(ーー;)
⑧冷まして3枚に切り分け、切り口にラム酒→アプリコットジャムを塗り、重ねます。
ラム酒を控えめにしてみた。もっと塗ってもOKだった。砂糖水+ラム酒でもいいかも
実は、ジャムはこれじゃ足りない。もっとべったり塗らないと酸味が足りず
⑨コーティングチョコレートを作ります。鍋に80ccの水と砂糖を入れ沸騰させ、砂糖を溶かします。
⑩そこに、分量のチョコレートを細かく砕いて投入。砂糖と水とチョコレートが合わさるまで、ときどきかき混ぜながら、ブクブクと大きな泡が、小さくなったら火から下ろします。
チョコレートはめん棒で砕きます(笑)とにかくラクをしてます
ブクブクってこれくらいかなぁ・・・どうしても見た目に固いけど大丈夫かな
⑪チョコをザラザラにします。少しずつ(わが家ではオーブンシートに)出して、ヘラで広げて少し冷まして(テンパリング)は鍋に戻す、を繰り返し、コーティングチョコの固さを調整します。鍋の中でゆっくりかき混ぜながら温度を下げても良いそうです。
なめて少し砂糖のザラザラが舌に残るくらいがベストだとか。
できたのが、これ。絶対に固すぎる。こしあんみたい( ノД`)
⑫網などの上にケーキの土台を置き、コーティングのチョコレートを上から流します。長いヘラ(スパチュラ)で1、2回なでる程度にすると、ヘンな跡がつかないそうです。
いや、もう流れないから。のせた、というのが正しい表現
⑬自然乾燥(!)させて、できあがり。
コーティングチョコをのせた時点で乾いているから(^^;)上のチョコの分厚いコト!
というふうにキレイにできるはずが、見た目が大失敗!
ただし、味は、まさにザッハートルテ! 感動!
【今後の課題】
・コーティングのチョコレートが固すぎ。固まるのは、火の入れすぎもあると思うので、⑩の時間を短縮。泡が小さくなるってどのくらいかな?と火にかけっぱなしだったので、チョコレートに火が入りすぎ、しかも砂糖がキャラメル化したらしい(たぶん)
・⑪のテンパリング時、あっというまにチョコが固まったので、次回は鍋の中で冷ましてみようと思います。一度固まると、火を入れても元に戻らないです(T-T)
・アプリコットジャムはたっぷり塗らないと、ケーキを食べたときの酸味が足りない。重ねたてっぺんにもジャムを塗らないと、ザッハー風にならないです。
・土台のケーキがすっごく膨らむのはいいけれど、もっと真ん中をへこませないといけないですね・・・
というわけで、次回は完璧にしあげるぞ、おーっ!
覚書:
次はこのレシピも挑戦しようかな・・・オーストリア政府観光局公式サイト