認知症は病気?

認知症が巷にあふれる時代がくる?

「認知症」に対するイメージは、10年前と比べるとだいぶ良くなってきています。良くなるというか、「認知症」はどういうものなのかが広く知られてきた、というか。

2015年の厚生労働省の調査によると、団塊の世代がそろって高齢者になる2025年には、4人か5人に一人は認知症であろう、ということになっています。

つまり、40人いるクラスメートのうちの10人が、認知症?(^^;)

このイラストの中の2人が認知症かも?

実際に高齢者施設で働いている介護職なら、どういう環境かが容易に想像できますね。食堂に集まった利用者さんたちの10人が認知症ーーああ、それなら特に問題ないじゃない、と言う人の方が多いかもしれません。

まあ、でもよく考えてみてください。

確かに利用者さんはそうかもしれませんが、同僚やその他スタッフも、同じ割合で認知症が混ざるのです。

映画館に行ってもそう。スタバも同じ。スーパーもディズニーランドも、駅も。夫婦プラス子ども2、3人の家庭に、一人は認知症がいるーーというのが、「4、5人に一人の割合」という意味ではないかと思います。

いや~、書いている自分がビックリしています。2025年まで、あと7年ですよ? その頃はまだ仕事しているはずだし、できるだけ介護の仕事をしていようとは思っていますが、歩けば認知症の人に当たるような環境になると、生活の仕方とか介護の考え方とか、本当に変えていかないと生産的でなくなりますね。

厚生労働省の調査ではさらに、グレーゾーンの認知症、つまり生活に支障はないけれど判断力とかその他に多少の問題がある、軽度の認知症を加えると、もっと数字が大きくなると発表されていました。

3回くらい会っているのに名前が覚えられないとか、言おうとしているのだけど言葉がなかなか出てこない、ファミレスで割り勘しようと思うのに足し算からつまづいた、クロスワードパズルが最後までできなくなった、というのも「軽度の認知症」に入るのでしょうか。えっ、それって年とって物忘れするようになったとか、記憶力が落ちてきたというレベルの話と同じじゃない!ーーというのが軽度の認知症なのでしょう。

でもだからといって、巷に認知症があふれるとは思えないーー思えないけれど、4人に一人は認知症の可能性も否定できません。

だから今、認知症を予防しようと脳トレとか予防体操、ロコモ(認知症ではないが)予防運動とか盛んに行なわれているし、薬も研究されています。誰だって病気にはなりたくないから、これで予防できます、と聞くとあなたも飛びつくのでは?

さて、「病気」と書きましたが、認知症というのはどのような病気なのでしょうか。

そもそも、これは病気なのでしょうか。

認知症は病気?

日本神経学会が出している「認知症疾患診療ガイドライン2017」には、こういう症状のときは認知症と診断される、という基準が記されていて、そのなかでも一番わかりやすい国際疾病分類第10版によると、

”通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断など多数の高次脳機能障害からなる症候群”

が認知症だとされています。

この後に、認知症の原因とか、似た症状で他の病気などの項目があり、これは読んでいてなかなか面白い。刊行されているものは専門書なので高価ですが、webでも読めますので、参考までに(https://neurology-jp.org/guidelinem/nintisyo_2017.html)。

さて、本題。

脳の疾患ということは病気なのかなー、と思いきや、症候群ということは・・・病名のない病気(題名のない音楽会みたい)なんですね!

脳というのは緻密で繊細で奥深く、身体のあらゆるものをコントロールするための指令を出す場所というのは良く知られていることですが、脳のどこが傷つくと何ができなくなる、ということも介護現場では徐々に広まってきています。今では介護福祉士の資格を取る前にそのことを勉強しますので。

そして介護現場でそれを目の当たりにするわけですが、たとえば脳梗塞で脳の左側のどこかがやられて右麻痺が残った場合、Aさんの右麻痺とBさんの右麻痺は状態が違うことがほとんどです。同じ左脳とはいえ、損傷を受けた場所が同じとは限らないからです。ざっくり説明しましたが、詳しくは脳卒中(まだ書きかけ)の項を参照してください。

話を元に戻しますが、認知症という病名はないけれど、認知症は病気だ、ってことですね。風邪という病名はないけれど、特徴的な症状を総合して風邪と言っているようなものでしょうか。そういうことなら「風邪ひいちゃって、ずっと治らないんですよー」という感じで、「じいちゃんったら軽い認知症になっちゃって、悪化しないように薬のんでいるんですよー」と話題にしてもおかしくない、日常的な病気なのでしょうか、4人に1人の割合の人が認知症、っていう状態は。

いや、そもそも風邪と認知症では比べるレベルが違う、認知症は脳の病気なんだから、という方もおられるはず。風邪といえばくしゃみ鼻水鼻づまり、発熱嘔吐下痢ーーと症状がすぐに思い浮かびますが、それでは認知症といえば? 物忘れ、覚えられない、徘徊?

認知症については新聞やネットの記事などでよく解説されていますね。

ここでも同様に、認知症ってどういうものか、一緒に学びましょう。

物忘れと認知症、何が違うの? 髪に白いものが混じるようになって、肩や腰が痛くなり、子供や孫と一緒に走り回ることができなくなったな、と感じて...

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