清拭と部分浴をする

お風呂に入れないとき、清潔を保つために身体を拭くことがあります。これを清拭(せいしき)といいます。

座って拭くこともありますが、多くは寝たまま拭きます。

共通して必要なもの

  • お湯 身体にふれたときに38~42℃になっている温度
  • タオル
  • バスタオル
  • 洗面器やバケツなど

ポイント

身体を洗うときと同じく、上から下へと拭いていきます。陰部は最後です。

肌をさらさないようにタオルで覆います。

湯温は手でさわって熱いくらいのもの(50℃くらい)を用意します。ヤケドに注意しましょう。

①頭髪

用意するもの(洗い方で異なる)

  • ドライシャンプー
  • ケリーパッド
  • シャンプー
  • ビニールシート
  • バケツ
  • 手桶かペットボトル
  • ブラシ
  • ドライヤー
  • お湯

長く入浴できない人は、ドライシャンプーで髪を洗うことができます。

ブラシで髪を梳いてから、地肌をもむようにドライシャンプーを髪になじませます。あとはタオルで拭くだけ。簡単ですねー。でもスッキリさっぱりします。

そのままでもいいのですが、ドライヤーでブローしてヘアスタイルを整えると気分があがります。

シャンプーで洗いたい場合は、ケリーパッドを使用します。

在宅で最期を迎えたい人が増えてきて(そういう政策でもあるけど)、介護士の訓練にケリーパッドが復活してきました。

そのケリーパッド、誰が発明したのか現時点で私にとっては謎です。どなたか教えてください。ラッパなどのマウスピースを作っているKellyが作った、という説もあります。

ケリーパッドは既製品も売っていますが、自作もできます。

ベッドの場合はビニールシートやバスタオルを敷いた上にケリーパッドを置き、ちょっと身体をずらしてもらって頭をケリーパッドに載せます。

畳に布団を敷いている場合は、頭を高くする必要があります。座布団やクッションを重ねたり、布団の頭の部分を折り曲げて高くしたりします。

ケリーパッドを垂らしたところにバケツを置きます。

お湯は手桶かペットボトルにくんで、頭にかける前に必ず介助者の腕の内側にかけて湯温を確認します。ちょっと熱めかな、くらいがちょうどいいです。

髪を洗います。髪の長さにもよりますが、ペットボトル(500ml)1~2本くらいのお湯で洗い・すすぎができます。

タオルで髪を拭き、ドライヤーで乾かします。寝たままのときは、顔を左右に動かしてもらって頭の後ろもすっかり乾かしましょう!

②顔

熱めのお湯にタオルを浸し、かたくしぼって顔を拭いていきます。このときタオルが熱すぎないか、自分の腕の内側で確かめましょう。

特に目頭・目じり、口角、あごのラインなど拭き残すことが多いので、気をつけてみましょう。

③身体

首から順番に下まで拭いていきます。

上半身

タオルはかたくしぼります。自分の腕の内側で温度を確かめます。

拭き方は、末端から中心(心臓)に向かい、末端ほどやさしく拭きます。ゴシゴシ拭くと皮膚が剥離しちゃいます。

拭くそばからあっという間に冷えていきますので、ある部分を拭いたらすぐに乾いたタオルで水分を拭きとります。

上半身を拭き終えたら服あるいはパジャマを着せます。

次は下半身

足は片方ずつ拭いていきますが、膝から上→膝から下→足指 と清拭します。拭いたら乾いたタオルで水分を拭きます。

※最初から衣類を全部とって清拭する場合もあります。

そのときは拭いていない部分を布団やタオルで覆います。

また、この場合は 腕→胸・お腹→両足 を拭いてから、背部を拭くことが多いようです。

最後は陰部

(私ならここでお湯を変えます(^^;)

肛門周囲の汚物が(もしあったら)前に行かないように、まず前から拭きます。

男性は睾丸の裏まで忘れずに拭きます。

女性は陰唇を拭きます。

次に身体を横にして臀部と肛門周囲をきれいにします。

陰部洗浄

状況によって陰部を洗うこともあります。これを「陰部洗浄」といいます。

陰部にお湯をかけて流し拭きとりますので、身体の下にビニールシートとタオルを敷くか、紙パッドを敷いたりします。

ペットボトルにシャワーのような穴をあけてお湯を入れると、簡易シャワーになります。また陰部洗浄用のボトルも売っていますので、それを利用してもいいでしょう。

ここでも湯温を自分の腕の内側で確かめてから流してください。

手順は、

お湯で流す→タオルなどで拭く→乾いたタオルで拭きとる

必要に応じて石けんで洗います。

陰部は特に、プライバシーや本人の羞恥心に配慮して行ないましょう。

部分浴をする

拭くだけでなく、手足を湯に浸すと、お風呂に入ったような気持ちよさが味わえます。

ずっとお風呂に入れずに清拭だけの人には喜ばれます。

やり方はとっても簡単です。

洗面器に湯をはり、両手を浸してもらいます。

入浴剤を入れて、介助者が指や手を洗うだけでもマッサージされているような気分になります。

終わったらタオルで拭きましょう。

膝の下にクッションなどを入れて膝を高くします。

ビニールシートの上に湯をはった洗面器を置き、足を浸してもらいます。

手と同じく、介助者が足裏や指の間を洗います。人に洗ってもらうと気持ちいいですよ。

終わったら、足を包むように拭きます。

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