介護も輸出する時代に!?

SOMPOが介護をアジアに「輸出」

損害保険大手のSOMPOホールディングス(HD)が、介護事業でのアジア進出を検討している。2015年に本格参入した介護事業は介護業界2位の規模に成長しており、今後高齢化が進むアジア市場への介護ノウハウの「輸出」を目指す。今秋から傘下の介護会社にアジアの技能実習生を受け入れる予定で、人材育成と人手不足対策の双方を見据えた戦略の成果が注目される
毎日新聞

とのことで、すでに働いている外国人介護職約170人の研修実績があるからでしょう。

同社は数年以内に、高齢化が急速に進む中国などへの進出を検討しており、技能実習生には帰国後、現地で指導役になってもらうことを期待している

毎日新聞

という考え方はとてもいいですね。日本も介護現場で頑張っていた人たちが次世代に受け渡さざるを得ない状況、要するに年をとって、「この技術を次の世代に伝えなくては」と指導者として活動しているから、こんな風に「輸出」できるようになっているのですから。

介護技術の輸出が必要なの?

日本国内では介護職の不足が問題となっています。入所施設と入所者は増えるし、さらに在宅でケアしようという動きも活発で、思いはあるのに教科書通りの関わりを許してもらえない環境的・時間的事情が多すぎて、実は離職者が多いのです。

よく、”厚生労働省の調査で団塊の世代が全員高齢者になる2025年には約34万人の職員不足が見込まれている”と目にしますが、これはお隣の中国も同じこと。中国も日本に負けず劣らず超高齢化しているそうで、しかも一人っ子政策の影響で介護を担う子供や人材が少ないのだそうです。

今まで家族で年寄りの世話をしていた中国はまだ介護の技術が確立しておらず、介護の某講座を受講している中国からの帰国子女(日本に戻って30年以上たっているが)は、中国に行って介護を教えたり施設を作りたい、と壮大な計画を立てていましたが、企業も同じことを考えていたのですね。日本の技術をそのまま輸出するのではなく、中国の風土に合ったやりかたを作るのが日本人は得意だと思いますので、この仕事に関わるとしたら、苦労もあるでしょうが、きっと楽しいでしょう。

日本の介護人材も不足しているうえに教育もまだまだ行き届かないのに、中国に関わっている暇はないんじゃないの、と短絡的に考えてしまいがちですが、将来は上質な介護技術を持った介護士が両国を行き来する日がくるはずです。そのときのために、自分の庭だけきれいにしておこう、という考え方ではなく、今はやりの「地域ぐるみ」で協力し合う方法を取り入れるときなんですね。

ちょっとヒント*外国人技能実習制度、EPA(経済連携協定)

外国人技能実習制度

開発途上国などから外国人を日本の企業などに受け入れ、技術を身につけてもらう制度。実習生はベトナム、中国、フィリピン、インドネシアなどの出身者が多く、受け入れる施設の条件なども合わせてマッチングを行ない、認定された人々が各事業所に配属されていきます。日本語レベルはN4。賃金不払いなどの問題で昨年11月、「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」(技能実習法)が施行されました。受け入れ期間が3年から最長5年に延長され、受け入れ事業所への監督も厳しくなりました。

EPA(経済連携協定)

介護福祉士を目指す人を受け入れる制度。こちらの在留期間は4年。介護福祉士資格をとれればずっと日本で働けます。日本語レベルはN2ですが、試験の日本語という大きな壁をクリアするために、労使とも大変な努力をしています。

それぞれ日本語とともに、習慣の違いに大いに苦労しているようです。でも日本で働く人が増えたら、いずれは日本の習慣も浸透する、と期待したいですね。

(参照:日本にやってきた外国人の介護職

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